委嘱創作ひとりオペラ「マクベス」

原作:W.シェークスピア
翻訳:木下順二
構成・バス独唱:佐藤征一郎
作曲:伊能美智子
アレンジ&シンセサイザー:深町 純

ポリドール(DCI-16593)

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■各誌からご高評をいただきました。

ラジオ技術 2004年10月号

いまのこの国の声楽界を代表するバス・バリトン佐藤征一郎がモノ・オペラとして演じたシェークスピアの悲劇も大変すばらしい。「マクベス」には何種かの日本語訳が在するが、劇作家木下順二訳を佐藤が選び、自身のリサイタルでの歌唱を目的に伊能美智子に作曲委嘱した作品である。シェークスピアの創作を全篇モノ・オペラ化したのではなく、ダンカン王暗殺の決意、暗殺、暗殺後のマクベス夫人との対話、夫人の発狂、夫人死後のマクベスのモノローグなどドラマの要めとなるシーンを採り出し演じている。佐藤はマクベス、マクベス夫人、門番、医師、侍女などの役を当然独りで演じ、伊能の各シーンにかなった作曲も卓抜なら演出も出色。佐藤は声を変えることなく、バス・バリトンの声のまま口調、エロキューションの変化、抜群の表現力で独り何役を演じうたいきっている。悲劇はほとんどレチタティーヴォでうたわれるのだが、この見事な感情移入と劇表現は他の追従を許さないだろう。名唱名演、傑作といえるだろう。 (小山 晃 氏)

作曲者からのメッセージ

かれこれ十数年前 佐藤先生から ひとりオペラ「マクベス」の作曲依頼をいただいたとき 力もないのに歌を作りたい一心で お引き受けした私でしたが 先生が木下順二先生のシェークスピア訳を使われたことに興味を持ちました その日本語訳がリズミカルだったからです そこで私はレシタティーボというよりは 日本伝統の“語り”をたくさん入れさせていただいたのでした 佐藤先生も単に歌を歌うのではなく「演じたいのだ」と言われたことを思い出します 果たしてその演唱の素晴らしさはCDに残されておりますので 機会がございましたら ぜひお聞きいただきたいと思いますが このとき 佐藤先生はクラシック音楽の世界に“語り”のジャンルを 確立なさったのではないかと 私は思っています 西洋の雄弁術とは異なる この“語り”こそ 日本民族の歌の心ではないでしょうか (伊能 美智子 氏)

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